気候危機とコロナ渦
緑の復興から脱炭素社会へ
松下和夫 著
2021年2月20日発売
ISBN 978-4-910131-07-8
21世紀の環境指針となる新環境政策への思索!
新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ。コロナ禍不況からの脱却を意図する経済復興策は、同時に脱炭素社 会への移行と転換、そしてSDGsの実現に寄与する「緑の復興」でなくてはならない。首相は国会で、「二〇五〇年までにカーボンニュートラル(脱炭素社会)実現」を宣言した。緑の復興から脱炭素社会への移行を目指す取り組みは待ったなしだ。本書は移行のための新 環境政策論を国際的動向の分析も踏まえ詳細に論じた。あわせて日本や世界各地への環境と文明を巡る思索と交流の旅をつづる。
◎ 本書は12月2日付で、21年度「岡倉天心奨励賞」(国際アジア共同体学会)を受賞しました。
書籍内容
第1部 「緑の復興」(グリーンリカバリー)から脱炭素社会へ
・コロナ禍からネットゼロの世界へ : 緑の復興と脱炭素社会へ
・気候危機 : 日本は何をすべきか?
第2部 二十世紀の新環境政策論
1 宇沢弘文教授の社会的共通資本論の意味
2 閉鎖系経済と持続可能な発展
3 エコロジカル経済と持続可能性の指標
4 持続可能な発展のための環境政策
5「カーボン・プライシング(炭素の価格付け)を考える」
6 ドイツのエネルギー転換
7 石炭からの撤退を先導する英国の気候変動政策
8 Society 5.0は脱炭素社会に寄与できるか
9 SDGs経営はビジネスを変えるか
10 気象正義とエコロジカルシチヅンシップ
11 持続性と幸福の指標 ー ブータンのGNHを事例として
第3部 環境を巡る旅と随想
第4部 気候危機とSDGsに若者がとりくむことへの期待